どらママの日記

Webライターの雑記ブログ

【夫婦ゲンカ】はじめて夫を殴った話

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 先日、はじめて夫を殴りました。

といっても、平手打ちですが。

殴ったことは後悔していませんが、ちょっとやりすぎたかな、と反省しています。

 

なぜ、夫を殴ったか

ことの始めは「息子のイヤイヤ」でした。

 

私が息子を風呂に入れ、もう出ようという段階になって、息子がぐずり出しました。

さっきまで機嫌が良かったのに、突然ぐずり出すのは珍しいことではありません。

時間的にも、「眠くて機嫌が悪いのね。」といつもの感じ。

 

普段私はワンオペですが、その日は休日で夫がいたので、夫を呼び息子の着替えを託しました。

「ごめん、もう眠いんだと思う。着替えお願いね。」

 

泣き叫びながら着替えを拒む息子。

しばし夫と息子の格闘が続き、ついに夫がキレました。息子を怒鳴る声が聞こえる。

私:「そんなに怒鳴ることないでしょう。眠いんだよ。眠くて機嫌悪いんだよ。」

 

夫は意地になって、息子を押さえつけてでも着替えさせようとする。

私:「そんな無理にやってもダメだよ。嫌なときは嫌なんだから。」

 

夫から息子を受け取り、よしよしと抱きしめた後に着替えを促すと、さっきまでの夫との格闘がウソのように、すんなりと従う息子。

その様子を見ていた娘が、「無理にやってもダメだよね。やっぱりママがいいんだよね。」と幼い弟をなだめるように言った途端、夫が娘のおでこをべチン!とぶったのです。

 

突然の出来事に、私も娘も呆然。

そんなに強い力ではなかったけれど、ぶたれたことがショックで娘は泣き出しました。

それを見た私は、逆上。

反射的に、夫を殴りました。

 

絶対見せたくなかった「子供の前で夫婦ゲンカ」をやってしまった

絶対にしないと決めていた「夫婦ゲンカ」を、子供の目の前でやってしまいました。

 

私は、両親がしょっちゅうケンカするのを見て育ち、「怒鳴り散らす父と弱すぎる母」という構図が大嫌いでした。

何より、大好きな母が泣くのが辛かった。

両親のケンカは、幼少期の私の性格に少なからず影響しているし、いまでも心の奥底に深い傷として残っています。

 

だから、夫婦ゲンカは子供に見せてはいけない、と思っていました。

でも、そんな理性はどこかへ吹っ飛びました。

 

 

思い通りにならない息子にイライラしていたところに、娘の的を得た(?)発言が引き金となって、子供をぶった。

完全に夫の八つ当たりです。

 

「娘に謝って」と言いましたが、だんまりを決め込む夫。

険悪な雰囲気を察して、愛想笑いを浮かべ、私の顔をのぞきこむ息子。

 

私:「子供に八つ当たりは良くない。あなたは自分の思い通りにいかなくてイライラしてるんだろうけど、正直、こんなのいつものことだから。こんな風に泣き叫んで大変なのは、私にとっては日常なの。あたなにはわかんないだろうけど。」

皮肉をたっぷり込めて言ってしまった。

 

それでもだんまりの夫に腹が立ち、さらにもう一発平手を繰り出す私。

逃げる夫。

男のくせに逃げてんじゃねーよ!!と思いながら、ヒットするまで手を出す私。

「いてーな!!」と睨む夫。

「娘はもっと痛いんじゃ!!」と暴れる私。

修羅場です。

 

極論「離婚」という最後の切り札を出すべきなのか

子供を寝かしつけたあとも、しばらく眠れませんでした。

これまでのいろんな不満も重なって、頭の中には「離婚」の文字が。

数年前から、少しずつ育っていた夫への負の感情が、いよいよ大きくなって頭をもたげてきたという感じです。

 

夫と一緒にいることが、果たして幸せなのか?

 

夫を殴ったことは謝りつつ、ちゃんと今日のことを話し合わなきゃ。

子供に手をあげる行為は絶対に許せない。そのことをわかってもらわなきゃ。

(まあ、夫を殴る行為も許されるものではないですけど……反省。)

 

何から話そう、どうやって話そう、としばらく考えていました。

 

でも、どうやったら頑固な夫に伝わる?

熱が冷めないうちに話したところで、夫の気持ちは頑ななままで、私の話を素直に聞き入れてくれるかしら?

 

そんなことを考えているうちに、

  • 自分の言うことを聞かない息子
  • 妻に変わったとたんに、すんなり言うことを聞く息子
  • 弱りきった心に、「やっぱりママがいいよね」という娘の的を得た発言
  • いつも仕事で、平日家族に会えるのはほんのちょっと
  • 休日は家にいるけど、パパの人気は低い
  • 妻の態度も冷たい

夫の立場を考えると、「すっごい孤独じゃない?!」ということに気づいてしまいました。(今さら)

 

夫は孤独なんだ。

夫は、自分が子育てをしっかりできていないことも、子供達はパパよりママの方が好きなことも、子供だけでなく妻にも相手にされていないことも、家の中で存在感がないことも(すまん、夫)、全部わかってる。

だから、娘の「やっぱりママがいいよね」発言に、心が折れたのでしょう。

 

あ〜夫、可哀想!なんて可哀想なの!!

涙がこぼれました。

そして、そのまま寝てしまいました。(おい!)

 

仲直りは突然に

翌朝。

顔を洗おうと洗面所に入ると、風呂に入ろうとしていた全裸の夫がいました。

私:「おはよう。昨日は殴ってごめん。でも、娘にはちゃんと謝ってよね。」

夫:「おはよう。わかった。」

 

今思い出すと笑っちゃうんですけど、夫は全裸でした。

 

その後、夫がいつ娘に謝ったのかは気づきませんでしたが、娘にこっそり「パパ謝ってきた?」と聞くと、

娘:「うん。昨日はごめんね、って言ってくれた。痛かったでしょう、ごめんね、って。」

それを聞いて、ホッとしました。

 

夫は、私に殴られたことによって、娘の痛みを知ったのだと信じたい。

(私の暴力が正当化されるべきではないけれど)

 

娘に、昨夜の出来事についてどう感じた?と聞いてみたい気もしましたが、娘の中でまだ消化できていないかもしれないし、娘は娘の心の中でいろいろ考えているだろう……と思い、もうしばらく待つことにしました。

 

最後の切り札を出すことも、もう少し待ってみることに。

 

*   *   *

 

夫の名誉のために付け加えますが、夫は決して普段から暴力を振るう人ではなく、もちろん私も日常的に夫を殴る妻ではありません。

 

偏屈で、素直じゃなくて、ちょっと扱いに困る夫ですが、毎年結婚記念日を忘れないこととか(私は毎年忘れる)、私の見ていないところで「息子ちゃ〜〜ん♡」とデレデレしていたり、最近相手にしてくれない娘の可愛い笑顔をLINEのアイコンにしていたりと、まあ、いい人なんですよ。

 

夫婦ゲンカは犬も食わないお話でした。